「愛でる」という哲学。

「愛でる」

これは、

私の求める生き方そのものだった。

人生は、大きな出来事だけでできているわけじゃない。

お気に入りのマグカップでコーヒーを飲んだ日。

新しく迎えた花瓶に、百合を飾った日。

ペットのモルが、気持ちよさそうに眠っていた午後。

そんな何気ない景色が、静かに積み重なって人生になっていく。

気づけば私は、以前のように「暮らしを変えたい」と思わなくなっていた。

暮らしは頑張って変えるものじゃない。

愛でて、味わうものと考えるようになった。

これまでは、何かを足そうとしていた。

新しい趣味。

新しい道具。

新しい自分。

でも、本当に欲しかったのは、

目の前にあるものを、丁寧に愛でる心だった。

窓から差し込む光。

季節の花。

誰かが丁寧につくってくれた道具。

ものだけじゃない。

暮らしの中の心地よさ。

ほっとする瞬間。

移り変わる気分。

その一つひとつに目を向けるだけで、いつもの一日が、少し違って見える。

この場所には、特別な出来事はあまり並ばないかもしれない。

代わりに並ぶのは、何でもない一日の作品。

初めて淹れたコーヒー。

お気に入りの鍋で作った料理。

花がきれいに咲いたこと。

憧れの道具を迎えたこと。

言葉にならない気づきを見つけたこと。

大切な人と笑い合えたこと。

そんな小さな一日を、一つずつ飾っていく。

人生は、急いで完成させるものじゃない。

味わうように、ゆっくり育てていくもの。

そして、日々を愛でることは、きっと自分自身を愛でることでもある。

日々を愛で、

暮らしを育て、

人生を味わう。

私にとって medel とは、そんな小さな哲学。

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