ここ最近、ふと気づいたことがある。
私はずっと、「安心」を探して生きてきたのだなと。
振り返ると、
結婚するときもそうだった。
燃えるような恋よりも、
隣で静かに呼吸ができる人を選んだ。
迷ったこともあった。
これでよかったのだろうか、と何度も思った。
でも今ならわかる。
私が欲しかったのは、刺激ではなく、
安心して「根」を張れる場所だった。
植物は、花から育つわけではない。
まず、土があり、種がある。
その土がやわらかいから、
根は深く伸びる。
根があるから、
幹が育ち、
枝が伸び、
やがて花が咲く。
人も同じなのかもしれない。
安心は、花ではない。
実りでもない。
安心は、土。
だから私は、花を急がなくてもいいと思うようになった。
まずは土を耕す。
毎日を整え、
安心できる人と笑い、
深呼吸ができる家で暮らす。
そんな時間が、
見えないところで根を育ててくれる。
私が働いている塾の名前には、
「根」という意味がある。
その名前を見ても、長い間、深く考えたことはなかった。
でも、この気づきのあとには
「Roots」という名前が、少し違って見えてきた。
子どもたちは、今、勉強だけをしているのではない。
安心して挑戦できる土の中で、
それぞれの根を伸ばしているのかもしれない。
そして私自身もまた、
毎日の暮らしの中で、
少しずつ、自分の根を育てている。
そんな風に思えたら、
毎日が少し、愛おしくなった。
花は、急いで咲かなくてもいい。
今日も土を耕し、水をやる。
そんな一日一日が、いつかきっと、
私らしい花を咲かせてくれるのだと思う。








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